一族の土地の設計図の描き方|土地がなくても今日描ける3枚の絵

アナスタシアのシリーズに出てくる「一族の土地の設計図」。土地がなくても、今日から描けます。ある朝の場面、家のまわりに置きたいもの、今週の一歩。紙3枚でできる描き方と、つづけるための3つのコツを、屋久島の土地づくりの経験からお伝えします。

シリーズを読んでいると、「一族の土地」の設計図を描く場面が出てきます。

生きた垣根、森、池、果樹、菜園、そして家。

読みながら、わたしも描いてみたいと思った方は多いはずです。

でも、たいていここで手が止まります。土地がないのに、何を描けばいいの?

わたしは逆だと思っています。土地があるから描くのではなく、描いたから土地に出会えるのだと。

この記事では、土地がなくても今日描ける3枚の絵と、描くときのコツをお伝えします。

空から見た屋久島の土地と海

本に書かれている設計図とは

シリーズの中で、一族の土地はおよそ1ヘクタールの広さとして語られます。

そこに描かれるのは、次のようなものです。

  • 生きた垣根——柵ではなく、木や低木で土地を囲む
  • 森と果樹——土地の一部を森にし、実のなる木を植える
  • 水辺と菜園、そして家——暮らしに必要なものを、歩いて回れる範囲に置く

大切なのは、広さや数ではありません。

自分で考え、自分の手で描くこと。誰かの図面を写すのではなく、そこで暮らす人が自分で決める。シリーズが繰り返し伝えているのは、その一点だと受け取っています。

ひとことで言うと

設計図は、土地の図面である前に、「どう暮らしたいか」を目に見える形にしたものです。

だから土地がなくても、今日から描けます。

土地がなくても描ける、3枚の絵

紙を3枚と、鉛筆を用意してください。1枚に10分ほどで十分です。

1枚目 ある朝の場面

理想の暮らしの中の、ある朝を描きます。

目を覚ましたとき、窓の外に何が見えているか。どんな音が聞こえているか。足の裏に触れているのは畳か、木の床か、土か。

絵にしにくいところは、言葉で書きこんで構いません。「鳥の声」「味噌汁のにおい」「冷たい水」。

2枚目 土地の絵

紙の真ん中に家を四角で描き、そのまわりに置きたいものを足していきます。

  • いちばん近くに置きたいものは何か(菜園、井戸、腰かける場所)
  • 毎日歩きたい道はどこを通るか
  • 遠くに見えていてほしいものは何か(山、海、大きな木)

広さは気にしません。ベランダでも、庭でも、まだ見ぬ1ヘクタールでも、同じように描けます。

3枚目 今週の一歩

最後の1枚には、絵ではなく予定を書きます。

1枚目と2枚目を見ながら、今の住まいで、今週できることをひとつ選びます。

果物の木が描いてあったなら、鉢植えのレモンを1本。水辺が描いてあったなら、睡蓮鉢をひとつ。朝の場面に鳥の声があったなら、早起きして近くの公園へ。

小さな住まいでの始め方は、日本版ダーチャの作り方にまとめています。

屋久島の草地と空

描くときの3つのコツ

見えるもの、聞こえる音、手ざわりまで入れる

「自然の中で暮らす」のままでは、あとで思い出せません。

目を閉じたら浮かぶくらい、細かく描きます。細かいほど、毎日思い出しやすくなります。

完成させない

1回で仕上げようとしないでください。設計図は、暮らしながら描き足していくものです。

季節が変わるたびに見直すと、前は気づかなかった望みが見つかります。

目に入る場所に貼る

描いた紙は、引き出しにしまわないでください。

冷蔵庫の扉でも、机の前の壁でも。毎日目に入る場所に貼っておくと、思い浮かべる回数が増えます。

ここだけ覚えて帰るなら

  • 1枚目は、ある朝の場面
  • 2枚目は、家のまわりに置きたいもの
  • 3枚目は、今の住まいで今週できること

屋久島の土地で感じていること

わたしたちの土地は、手に入れたとき、竹が一面に茂る荒れ地でした。

どこから手をつけていいのか分からず、まずは歩いて、紙に描きました。水はどこを流れているか。朝日はどこから差すか。

描いたとおりには進みません。土地のほうに教わって、描き直すことのくり返しです。それでも、最初の1枚があったから、迷ったときに戻る場所がありました。

日本で土地を探すときの現実的な手順は、日本で「一族の土地」を始めるにはに書いています。

よくある質問

絵が苦手です。それでも設計図は描けますか?

描けます。上手な絵である必要はありません。丸と線と文字だけで十分です。家は四角、木は丸、水は波線。自分が見て分かれば、それが設計図です。

土地を持つ予定がまったくありません。描く意味はありますか?

あります。設計図を描くと、自分が暮らしの中で何を大切にしたいのかがはっきりします。朝日が見たいのか、水の音が聞きたいのか、果物の木がほしいのか。それが分かると、今の住まいの中でも叶えられることが見つかります。

家族と意見が合わないときは、どうすればいいですか?

まずは、それぞれが別の紙に描いてください。最初から1枚にまとめようとすると、声の大きい人の絵になります。描いたものを見せ合うと、意外なほど重なっている部分が見つかります。重なったところから始めれば十分です。

まとめ

設計図は、土地を手に入れてから描くものではありません。

描くことで、自分がどう暮らしたいのかが見えてきます。

今夜、紙を3枚用意して、ある朝の場面から描いてみてください。


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